ホームページの制作やリニューアルについてクライアント様と打ち合わせをする際、必ず出てくるのが「アクセス数」の話です。
アクセス数は多い方がいいに決まっています。しかし、アクセス数にこだわりすぎると、「何のためにホームページを作るのか」という本質がわからなくなってしまう可能性があります。
たとえば、書店で売られているホームページへのアクセス数アップに関する書籍を読むと、「月間10万アクセスを獲得して、売り上げ倍増!」といった内容が普通に掲載されています。しかし、それを鵜呑みにしてはいけません。
中小企業のホームページの場合、それなりの費用と時間をかけて対策を行わない限り、月間のアクセスが1万以上(1日330アクセス以上)になることはいうことはまずありえないでしょう。
売上のほとんどをインターネットで上げている会社でもない限り、普通の中小企業が一般的な施策を行う程度で数万アクセスもあるというのは、本当にまれな話です。逆に言えば、現在月に500件程度しかアクセスがないとお嘆きの方は、どうか安心してください。ほとんどの会社がそんなものです。重要なのはアクセス内容です。
アクセスの2つの観点
アクセスの内容は大きく2つの観点で考えます。
アクセスの費用
第1にアクセスの費用です。
月間500アクセスを獲得するのに10万円以上かかっているというならば、それは問題です。やり方が間違っていることが考えられます。
しかし、何もしていなくて月間に500アクセス以上あるというのなら十分だと思います。
その後のやり方次第でいくらでも数値を伸ばすことができます。
アクセスの質
第2にアクセスの質です。
アクセス数が月間500件程度でも、問い合わせが数件あるのであれば、問題ありません。しかし、アクセス数が月間1万件あっても、問い合わせがほとんどないようですしたら、まったくムダなアクセスでしょう。
ホームページのゴール
ホームページの施策において、アクセス数は目に見える数値であるため、客観的にとられる指標として重要視されがちです。しかし、アクセス数だけを伸ばす施策は、結果としてムダなコストやムダなアクセスを生む要因になります。
ホームページのゴールは「自社の潜在ユーザーに的確に情報を売り込むこと」です。
アクセス数がすくなくても、情報が潜在ユーザーに的確に届いていれば問題ありません。アクセス数増加に欲を出すと、ムダな出費がかかることになります。
まとめ
ホームページへの現状のアクセス数を検討する場合、アクセス獲得にかかった費用とアクセスの質で考えましょう。
アクセスの質をしっかり上げてから、アクセス数を増やしていくのが正攻法の戦略です。